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「海賊版」誘導サイト運営者に実刑 違法サイト取締の動きが加速

海賊版サイトの誘導も罪に

ネット上の漫画などの海賊版に利用者を誘導する「リーチサイト」を巡り、大阪地裁は著作権法違反や不正指令電磁的記録作成罪に問われた大手サイト幹部ら3人に実刑判決を言い渡した。3人の責任を厳しく問い、海賊版の横行に一定の警鐘を鳴らした判断といえる。一方で、現行法だけでは海賊版全体の取り締まりは難しく、後手に回るネット時代の著作権保護や規制のあり方が問われている。

 

実刑判決を受けたのは、主要リーチサイト「はるか夢の址(あと)」(閉鎖)の運営・管理者。飯島健太郎裁判官は和宇慶真被告(23)に懲役3年6月(求刑懲役4年6月)、成合太彰被告(24)に懲役3年(同4年)、吉井雄一被告(39)に懲役2年4月(同3年)を言い渡した。

リーチサイトは海賊版サイトにアクセスできるリンク(URL)を紹介する仕組みだ。3人は2016年3月から17年7月にかけ、漫画などの書籍データを著作権者44人に無断でアップロード。海賊版サイトのURLを自分たちのリーチサイトに張り付け、不特定多数が海賊版を読めるようにした。閲覧数に応じアフィリエイト(ネット広告)収入を得た。

 

 

17日の判決は「多数の著作権者に大きな損害が発生した。同種事案の中でも相当悪質」とし、著作権保護を重視した司法判断を下したといえる。

一方で、著作権問題に詳しい福井健策弁護士は「ネット上の住所にすぎないリンクを張る行為を著作物の侵害と捉えるのは難しい」と指摘。有罪判決に導いたのは、違法アップロード自体に関わったことが大きいとみる。

URLを張り付けた行為だけでは、リーチサイトを摘発するのは困難だ。18年10月までの半年間でリーチサイトの主要4サイトへのアクセスが2億超。"ただ読み"が放置されている実態がうかがえる。

今回のような摘発は、海賊版全体の「氷山の一角」にすぎず、海賊版サイト自体の運営者の摘発となれば、さらにハードルは高くなる。背景には、運営者の特定がしにくいことがある。発信元を隠すため、特殊な通信ソフトを使ったり、海外の複数のサーバーを経由して配信したりしているケースが多い。特定のサイトを閉鎖させても、新しいサイトが次々生まれるため、「いたちごっこ」(捜査関係者)との指摘もある。

コンテンツ海外流通促進機構の推計によると、海賊版による出版業界の被害額は約4000億円とされる。漫画などの売り上げ減少で出版社や、作家の収入減を招く状況が続く中、コンテンツ保護の観点から、海賊版全体の対策が待ったなしの課題だ。まず、国が動き出したのはリーチサイトの規制だ。文化庁は1月召集予定の通常国会著作権法の改正案を提出する方針。リンクを張る行為を海賊版の拡散を助長する著作権侵害とみなし、サイト運営者への罰則規定を設ける。植村八潮・専修大教授(出版学)は「リンクを張ってつながることでネットは発展してきた。悪質なリーチサイトの存在は漫画家や作家の生活を奪いかねないが、リンクを広く制限すればネット文化を否定することになる」と指摘する。

リーチサイト規制以外に、有効策として浮上したのが、海賊版サイトの閲覧を強制的に止める「ブロッキング(接続遮断)」だ。全てのユーザーの通信内容を把握する必要があり、憲法が保障する「通信の秘密」に抵触する恐れがあると懸念する声がある。政府の有識者会議は18年、結論を出せず、ブロッキングについて法制化のメドが立っていない。さらに著作権を侵す静止画ダウンロードの違法化のほか、海賊版サイトへの広告出稿の抑制など規制への議論も進む。

海賊版サイトを放置すれば、作者の利益を侵害するだけではなく、日本のコンテンツの育成への影響が避けられず、出版文化が衰退しかねない。一方で、幅広いネット利用者保護の観点も必要だ。曽我部真裕・京都大教授(憲法学)は「ネット広告会社に広告を載せないよう協力を求めるなど、多角的な視点での対策が急務だ」と訴える。(川崎航 岩沢明信)

「海賊版」誘導サイト運営者に実刑 対策なお課題 :日本経済新聞

これ大丈夫?

そもそも違法と知っているかいないかでかなり変わる気がします。法律用語では知っていることを悪意、知らなかったことを善意と言います。

善意でリンクを貼っていた場合、この場合も罪になるのでしょうか?それは少し厳しすぎる気もします。ただ、海賊版サイトの被害額も大きく、出版業界も厳しいというのもわかります。いたちごっこではありますが、海賊版サイトの運営を捕まえていくしかないのではと思います。

流石にリンクを貼っただけで実刑は少々やりすぎな気もするします。これに関しては相当意見が分かれると思いますね。日本はただでさえ、検索エンジン著作権に引っかかるかどうかで諸外国に遅れをとり、IT分野で大きく出遅れた歴史があります。海外をもマーケットにして、マンガを世界に発信してく必要があるように思います。もう既に、マンガだけを売るような時代ではないとも感じていますし、グッズやイベント等で稼いでいく時代が来ていると思います。それらを総合的にプロデュースする力を出版社が身につけなければならないのかもしれません。

なにより、この判決によって海賊版サイトへの抑止力はかなり強まったと思いますので、出版社側も収益が上がる可能性があります。この利益を元に新たなエンターテイメントの形を模索してほしいと思います。

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